企業が公開したAI画像に、「文字がおかしい」「実物と違う」という声が集まる。反対に、写真を整えるためのAIは、日々の制作でも使われています。同じAIなのに、何が違うのでしょうか。
事例をたどると、見えてくるのは画像のきれいさだけではありません。見る人が、その写真の何を信じてよいのか。商品写真をつくる側にとっても、考えておきたい違いです。
きれいに整えたはずの写真で、
何が変わってしまったのか
味の素の料理写真では、商品名や目盛りまで変わっていた
「ほんだし」を使った料理写真で、パッケージの文字や計量カップの表示が不自然に変化。公式は、実写をAIで明るくするなどの編集を行った際に変わったこと、公開前の確認が不十分だったことを説明しました。
問題の中心は、AIを使ったことだけではありません。自社の商品を見せる写真で、買う人の判断材料まで変わったまま公開されたことでした。出典[1]
AIだと伝えても、納得されるとは限らない
日本マクドナルドのAIを使った企画では、AI活用を明示していても、表現や企画の意図をめぐる反発がありました。出典[2]
実物を誤って伝えることと、表現が受け入れられないことは別の問題です。ただ、どちらも「AIを使いました」と伝えるだけで、見る人の疑問がなくなるわけではありません。
「本当にこうなの?」が、
写真の見え方を変える
ビデオリサーチの調査では、実写広告でも「AI画像だと思った」回答者のほうが、購入・利用喚起の評価が低い傾向がありました。実際の作り方と、見る側の受け止めは、必ずしも同じではありません。出典[3]
全国2,593人を対象とした広告評価の調査です。AI画像なら必ず離脱する、という因果関係を示すものではありません。
商品写真なら、色や形、量が実物と合っているか。きれいに見せる工夫と一緒に、買う人が確かめたい情報を残しておくことが大切です。
AIで「つくる」と「整える」を分けてみる
AI画像をひとまとめにせず、元写真を残しているか、商品の何を変えているかで比べると、使いどころが見えてきます。
ゼロからつくる

撮った写真を整える

元写真があれば、編集後に商品の形や色、文字、個数を見比べられます。写真を変えずに文字や余白を組み合わせる、デザイン補助という使い方もあります。
PIXTAも、AI生成素材の取り扱いを終える一方、元の作品を大きく変えないノイズ除去などの加工は区別しています。出典[4]
補助的な編集でも、仕上がりの確認は必要です。元写真と実物を見比べ、商品の情報まで変わっていないかを確かめます。
だから、まず手元に
自分で撮った一枚を。
AIを使うために、撮影をやめる必要はありません。まず実物を撮っておけば、編集で迷ったときに戻れる基準になります。
最初から完璧な一枚を目指さなくても大丈夫。窓から入る光の近くに商品を置き、背景に余計なものが写らない場所で、スマートフォンから試してみる。その一枚を見ながら、明るさや撮る角度を整えていきます。
手持ちの道具で撮ってみて、背景や設置の準備が負担に感じたら、撮影場所をつくる道具を検討する。そうした順番でもよいと思います。
撮る場所から揃えたい方へ
自宅のテーブルに、繰り返し使える撮影場所をつくる。その選択肢のひとつが、ピノスタジオの「物撮りセット」です。背景シートや専用取付ボードなど、撮影を始める道具をまとめています。
ここに並べたのは、ピノスタジオの背景シートで実際に撮影した作例です。背景や光によって写真の印象がどう変わるか、参考にしてみてください。


撮りたい商品が収まるか、どの道具が必要か。セットの内容・対応サイズ・価格は、紹介ページで確認できます。
商品紹介ページへ移動します。
見せたい商品を、
確かめられる写真に。
AIを使うかどうかを決める前に、写真で何を伝えたいかを考える。実物を写し、必要なところを整え、最後に自分の目で確かめる。その積み重ねを大切にしたいと思います。
出典・補足
- 味の素公式説明。実写へのAI編集と公開前の確認について。
- 日本マクドナルド公式発表、当時の報道。
- ビデオリサーチの広告評価調査。2025年12月実施、2026年4月3日公表。対象:全国の15〜69歳、2,593人。
- PIXTA公式発表、AI加工ガイドライン。
各事例の性質は異なり、すべてを違法・不正と評価するものではありません。掲載画像は生成・編集の例と自社の撮影作例です。

